設計文書の初期に「オーダーの科学的解釈は誤り得るが、サーバーの算術は誤れない」と書きました。今では確率に関わるほぼすべてのシステム判断を試す基準です。最初は美しい設定資料の一文でしたが、後に技術設計上の制約でもあると理解しました。制約には文章だけでなく、本当の作業費用がかかります。

約束そのものが生む問題

出現基本率、補正、マージン、対抗策、実効率まで確率を公開すると約束するなら、熱心なプレイヤーは確認数を観測数で割って実率を計算できます。中間はありません。共同体が数式を監査できるだけのデータを出すか、出さずに約束を空虚な標語にするかです。公開を選びました。システムの秘密は数値には置けず、乱数生成器の初期値と実装だけに置かれます。本来あるべき場所です。

記録が一層ではなく二層ある理由

オーダー登録簿は全体かつ恒久です。各種の最初の確認、作者、全体観測数、科学状態、全員共通の公開確率を記録します。フィールドノートはアカウント単位で、「未検証」から「登録済み」へ至る個人の過程、自分の目撃、収容、履歴を記録します。

二つ必要だと気づいたのは遅い時期でした。全体登録簿だけなら、熱心なプレイヤーがベータの 120 種を最初の週にカタログし、後から来る人は 100%分類済みの世界に入ります。遊ぶ理由の一つである発見していく過程が、一か月遅れた人には正式版時点で消えます。二層化なら新仕組みを発明せず解決できます。二つの用語は既に存在し、遅れて参加するプレイヤーの導入を描くまで分ける必要に気づかなかっただけです。

正しく使うことを学んだ統計基準

希少催事の生集計は文脈なしでは誤解を招きます。100 観測中 3 確認と 3 観測中 3 確認は、画面上の「3」が同じでも同じではありません。そのため登録簿の拡張監査は 95%のJeffreys区間(ベータ(k+0,5, n−k+0,5))を使います。単純な統計手法が不安定な希少催事に適しています。さらに、自然確認が最低 50 件あり、相対誤差幅が十分に狭く、現行の規則版以降の標本でなければ「未調整」から外れません。基本率が変われば旧標本は調整に使いません。

しばらくの間、ゲーム自身が「この率を確認できるだけのデータはまだありません」と公に認めます。存在しない確信を装うより望ましいと判断しました。

意図的に日常画面から外すもの

公開するすべてをフィールドノートの主画面へ出すわけではありません。VIP プレイヤーの集計参加率、常時参照できる完全な統計区間、標本不足ならカタログ済みでも示す「未調整」状態は、探す人向けの拡張監査層に置きます。出現と収容を混ぜた推論は誤解を招く、と自分への警告も書きました。マージン、VIP、補正、規則 版変更が重なると、確認数÷観測数は真の基本率を表しません。最終値だけ見れば簡単に見えますが、違います。簡単なふりをすれば、真のデータで嘘をつくことになります。

解消せず受け入れた緊張

累積集計を公開すれば、共同体は既存の数字を突き合わせ、精度を高めながら基本率を推定できます。正確な集計を公開しつつ基本率を秘密にすることは数学的に両立しません。修正すべき欠陥ではなくシステムの一部として受け入れました。秘密は率ではなく、乱数生成器の実装と初期値に置くべきです。そこだけが実際に何かを守ります。

まだ完了していないこと

基本率やマージン上限を再調整するとき、誰の蓄積済み進行も消さずに救済カウントを変換する数式は確定・公開済みです。ただし実際のプレイヤーの救済カウントを抱えた本番環境ではまだ動かしていません。本当に使う日にしか証明できません。数式が存在し、まだ実戦試験を通っていないと知ってもらう方が、済んだと思わせるより誠実です。